教育随想(授業づくり・集団づくり・児童理解)

実践、反省、さらに実践・・・

子供たちを相手にして、悩んだり迷ったりしている先生に読んでいただきたいと思っています。
迷うことが、悩むことが先生の良心であり、最も大切な能力ではないのでしょうか。
 わかったことよりわからないこと、できたことよりできなかったことに 心を向けていく先生は 素敵だと思います。

教育随想619回 個を生かす学習指導 その3 学び方指導 話す心構え

話す時の心構えを指導します。


進んで参加するように指導
これは、進んで参加できるような配慮が前提になります。
子どもは、自分の発言が友だちの前で失敗した時のことが記憶にあります。
言い間違いや途中で止まってしまった時、嘲笑がおこることがあります。
そこで、言い間違いをしたときは、最初に、先生が受けて修正します。
言い足りなかった時は、先生が、補足説明をします。
その時に大切なのは、先生がすべて補足しないことです。
先生は、言葉を添えるだけで、本人に補足させるようにします。
このことが子どもの自信になります。


子どもの言い間違い、失敗したことは無視します。
それよりも、その子が言おうとしていた内容を褒めます。
言いたい内容が先生に認められると、その子は安心します。
この様子を他の子どもたちが見ています。
これが先生のヘッドシツプです。


まず、先生が子どもたちの前で模範を見せます。
そのサポートの仕方を子どもたちに少しずつ任せるようにします。
最初は、できる子を指名してサポートさせます。
そのあとは、自然に子どもたちの間に広がっていきます。


「進んで発言できない原因」を具体的に拾っていきます。
子どもたちが話す時の障害を減らしていきます。
先生の指示が「進んで参加しよう」では本末転倒ですね。


話せる子どもが増えてくるにしたがって、次のような指導を入れます。
ここで注意すべきは、指導であって、指示ではありません。
子どもたちが好ましい話し方ができるようになるまで導きます。
「それはだめだから、ああしなさい」ではだめですね。


話す時の子どもたちの心構えを指導します。
まず、「落ち着いて話すことができる」ようにします。
子どもたちはみんなの前で話すと緊張します。
できるだけ早く終わらせようとします。
言葉をあとから継ぎ足してでてきます。


子どもが話すときの緊張感を緩和します。
指導1  話すときに最初に間をとる。一呼吸入れさせる。
子どもは指名されて話す時、すぐにしゃべり出します。
 間合いが怖いのです。


指導2 話し始める時に、できるだけゆっくりとスタートさせます。
   早口で滑り出さないようにします。


指導3 最初は難しいですが、できるだけ短い文にして話します。
   そうすることで、句点という間合いがとれるようになります。
   句点を多く使った話し方を指導します。


指導4 話し始める時、聞き手の顔を見渡して話せるようにします。
   すぐには無理です。
しかし、先生が模範を示していくことで理解します。
最も大切なことは、「間合い」をとる意識を育てることです。


 次回も「話す心構えの指導」についてお話します。

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